TAG こころの座標

哲学創作劇「心の座標」第1章ーー出会いの静寂 デカルトと空海が静かに向き合う

哲学対話小説『こころの座標』―デカルトと空海が語る心と存在

世界は、どこから始まるのだろうか。 霧の中で自分の“在り処”を見失いそうになる瞬間、ふと「私はほんとうに“ここ”にいるのか」と問いが立ち上がる。 理性の力で世界を切り拓こうとしたデカルト。 沈黙の中に真理を観じ、生きることそのものを仏法とした空海。 対極にあるかに見えるふたりは、実は同じ問いを抱えていた。 ――「この“心”とは何か?」 そして、過去でも未来でもない、「今・ここ」にだけ開かれた霧の高原。 ふたりは時空の裂け目に導かれるように出逢い、対話を始める。