こころの座標ー外伝1 【長編連載小説】 『こころの座標 外伝:失われた時間の旅』(19)第3章 戦場の影と幻影の師 信仰と理性の亀裂―⑤
戦場を抜けたあとも、デカルトの内側では、何かが静かに軋み続けていた。 それは痛みではない。 だが、無視すれば確実に広がっていく種類の違和感だった。 幻影の師との対峙を経て、理性は沈黙し、再び歩き出した。 そのはずだった。 だが、歩き出した先で、彼は思いがけない壁に突き当たっていた。 ――信仰。 その言葉が、これほど重く感じられたことはなかった。
こころの座標ー外伝1
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